本態性振戦を克服する方法のご紹介。

5.転機

発症して5年半ほど過ぎたある日、健康診断でアロチノロールの副作用による完全房室ブロックが発覚しました。

完全房室ブロックとは、心臓からの電気信号が伝わっていない状況です。
心筋が自発的に収縮と弛緩を繰り返しているうちはいいのですが、
いつ心臓が止まってもおかしくない危険な状況でした。
ペースメーカーをつけなければならないレベルであり、物凄く恐怖しました。

私は学生時代に薬学を専攻しており、薬剤師の資格を取得して医療の現場で働いていたものの、
灯台元暗しとは正にこのことでした。

アルマールで完全房室ブロックが起こる確率は、メーカーの添付文書では0.1%未満です。
0.1%未満の確率で生じる副作用については、通常ほとんど無視して患者さんに出します。
0.1%未満の確率の副作用を全部説明していたら、それこそ日が暮れてしまうので仕方ないのですが。

しかしまさか、自分にその0.1%未満の副作用が起ころうとは考えてもいませんでした。

アロチノロールを服用中の方は、定期的に心電図検査を受けることをお勧めします。
毎年健康診断のある会社であれば、早期発見ができたかもしれませんが、
当時自分の勤めていた会社は健康診断を実施しない会社だったため、
体調が気になった数年目に、社長に直訴して健康診断を受けさせてもらい、末期になってから発覚しました。

さて、幸いにも、薬をやめて24時間後に再検査すると、通常の心電図に戻ったものの、
もうアロチノロールは飲めなくなりました。
他の薬を飲むことも考えましたが、また別の副作用が出るかもしれないと思うと怖くなりました。

友人の医師に相談するも、ほかの手としては、脳の手術があるぐらいでした。
後遺症も残る可能性があり、かなりリスクが伴うようでした。

漢方薬を使った体質改善をしていこうかと考えましたが、
それでも薬に頼らなければならないのは同じです。

そんな時、状況を相談した友人や兄弟に
「その病気は本当に治らないのか?」と言われました。

今までもそう言われた時には、こう返していました。
「医者が治らないというのだから、治らないのだろう。」
「『本態性』とは、『原因不明の』っていうことだから、治す方法はないんだよ」

ですが、『だったら自分が本態性振戦を完治し、その第一号になればいいんじゃないか。』
と考えるようになり、友人や兄の言うように、「治らない病気ではないのではないか」と考えるようにしました。

担当医には「薬に頼らずに、体質を改善することで克服したいので、薬を辞めたいと思います。」
と話して、理解を得ることができたので、不眠症の薬だけもらって、ほかの薬は断ちました。

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